イタリア幼児教育視察3日目2019/12/05
ブログ海外視察
イタリア視察3日目、
ローリス・マラグッツィ国際センターでの研修2日目の本日は、
午前中にレッジョ・エミリア内の幼児学校を視察し、
午後はアトリエの講義とワークショップ体験をしました。
私たちが見てきた幼児学校は
アパートの1、2階を改修して作ったといわれる学校です。
ちなみに3階以上はアパートの住民がいます。
この幼児学校には3才~5才のこども達が通っているのだそうです。
残念ながら、こども達がいる内部の写真は撮影NGだったのですが、
視察してきたクラスで特に印象に残っていることがあるので、ご紹介します。
4歳児クラスにて、男の子と女の子が拾ってきた落ち葉の絵をかいていました。
二人とも、虫眼鏡で落ち葉をじっくり観察しながら絵の具で色塗りをしています。
細部に渡り観察しているので、葉っぱの色を塗るにしても、
緑、茶、黄、赤など様々な色があることを自分で発見して見事にそれを表現していました。
私がこどもの頃は、何も考えず葉っぱは緑一色で塗っていたように思います。
遊びの中で、自分で観察して、自分の力で発見することがとてもすごいことのように感じました。
また、戻ってきてからは少し座学があり、そのあとはワークショップ体験。
人数が多いので、何グループかに分かれて行いました。
私たちが行ったワークショップのテーマは「デジタルの可能性」。
薄暗い部屋にカメラが設置されています。
シャッターボタンを押してから30秒後にシャッターが切れる設定になっています。
他に用意されているのは、懐中電灯や色のついたセロファンなど。
とくに説明はなく、ここにあるものでとにかく遊んでみてほしいということでした。
ちなみに、シャッタースピードが遅い状態で懐中電灯をぐるぐる回しながら写真を撮ると、
その懐中電灯の動きが光の線となって写真に写るという仕組みです。
私たちは、懐中電灯とカラーセロハンを組み合わせることで、
どんな色の線ができるのか、
どういう風に動いたらどんな線になるのかなど、
色々と試しながら遊んでみました。
体を大きく動かしたり、ジャンプしたり、とにかく楽しかったです。
そんな中、とある男性が「この線、龍みたい」と発言。
そこから大いに盛り上がり、「空を飛んできた龍を表現しよう!」ということになりました。
そしてできたのがこちら↓
「日本から空を飛んでイタリアにやってきた龍」というタイトルです。
短時間のワークショップでしたが、
こども達が実際に行う時はもっと時間をかけて、
色々な実験と発見を繰り返しながら、自分なりの解釈をして遊んでいるのだそう。
それが学びになるのだといいます。
この子は今何に興味を持っていて、何をどうやって学んだのか注意深く観察し、
次の段階を学べる環境づくりをしてあげるのが大人の役目なんだそう。
今回学んだことは、
私たちが行っているワークショップの新たな可能性が見つかった気がします。
さっそく取り入れていきたいです。
木のぬくもりをこども達へ
服部